2004-01-01から1年間の記事一覧

13階段 (講談社文庫) 高野和明

★★★★ ストーリのテンポが良い。特に終盤の方は目が離せない展開で一気に読んでしまった。 ただ、最後の三上氏の手紙がいまいち。そりゃないだろうって気がする。

ラッシュライフ (新潮ミステリー倶楽部) 伊坂幸太郎

★★★★☆ 物語が何処に着地するんだか、いくら読み進んでも見えてこないと思っていたら、気がつけばこんなことに… しかも、最後まで読み終えると表紙の絵までが伏線の一つだったということに気づくというニクい演出。 もう一度順を追って読んでみると新たな発見…

スワン・ソング ロバート・R・マキャモン

これ読みたかったんだよねーと、いそいそ読み始めたのはいいが、しばらくすると、おや?あれ? ……なんか読んだことあるみたい…歳はとりたくないねぇ。 ま、面白かったからいいか。 上:ISBN:4828857869 下:ISBN:4828857877

犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎 コニー・ウィリス

★★★★★ 猫にタイムパラドックスといえば、真っ先に思い浮かぶのは夏への扉だが、こちらも先の本に負けず劣らず面白い。何より文章のとぼけたテンポがたまらない。ニヤリとしたり、思わず噴出してしまうシーンが多々あって、電車の中で怪しい人になってしまっ…

黒祠の島 (祥伝社文庫) 小野不由美

怪しげな孤島が舞台なだけに、もっとホラーチックな話なのかと思いきや、中身はかなり本格ミステリだったのが驚き。結構いい線いってたんだけど、残念ながら犯人は分かりませんでした。

ハリー・ポッターと賢者の石 (1) J・K・ローリング

改めて活字で読んでみると、やっぱり世界観が楽しい。9と3/4番線だとか、クィディッチだとか、とにかくアイディアが面白い。ただし、ハリウッド的なわかりやすい面白さではあるけど。 まぁ、あまり深く考えずにエンターテイメントとして読むものですかね。

邂逅の森 熊谷達也

山に対しても、周りの人たちに対してもまっすぐに対峙する富治の生き方が、ただただ壮絶。 この本を読んで初めてマタギという職業を知りました。おそらく炭鉱夫と同様、現代では失われつつあるんだろうな。やっぱ人多すぎなのかねぇ。

jfreechart

棒グラフのバー同士の間隔を小さくする(結果的にバーが太くなる)にはBarRendererのsetItemMargin()を使用する。 BarRenderer br = new BarRenderer(); br.setItemMargin(0.1); CategoryPlot plot = chart.getCategoryPlot(); plot.setRenderer(br); たったこ…

蒼穹の昴 浅田次郎

中国の歴史だし、長いし、読むのも時間かかりそうだと思いきや、物語に引き込まれて一気に読んでしまった。登場人物も大勢出てくるけれど、皆魅力的でちっとも飽きない。特に西大后の描かれ方が面白い。あの悪名高い人物が何だか可愛い少女のように振舞った…

葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) 歌野晶午

この手のトリックを使った小説には、トリックに固執するあまりそこに至るまでのメインのストーリーに力が入ってないような物も結構あるけど、この本はその辺がうまく出来ていて、重厚さはないけど飽きずに読めた。 このオチに気がつかなかったってことは、き…

星降り山荘の殺人 (講談社文庫) 倉知淳

なるほど、そーゆーことかぁ。犯人が明かされたときは、「それってインチキじゃん」と思ったけど、よくよく考えると嘘じゃないんだよねー。見事に騙されちまった。

蒲生邸事件 (文春文庫) 宮部みゆき

うーん。これは宮部さんの小説の中でも「火車」と並ぶ傑作かもしれない。一見タイムトラベルがテーマのSFのようだが、とんでもない。これは人間らしく生きることを描いた壮大な物語なのだ。 と、えらそうに書いてみたが、要するに感動したということで。ラス…

十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫) 貴志祐介

多重人格やエンパス等、小説の題材としては決して珍しいものではなのに、ちっとも飽きさせない展開。非現実的なはずの真相も、科学的なアプローチや、震災をうまく交えることでリアリティが増している。でも、ちょっとラストが絶望的過ぎじゃありませんか。

クラインの壺 (新潮文庫) 岡嶋二人

今となってはありきたりなネタになってしまったけど、当時は結構画期的だったんだろうなぁ。ドキドキする展開で一気に読んでしまったけど、ラストはちょっと欲求不満。結局どっちなんだ!

黒い家 (角川ホラー文庫) 貴志祐介

犯人の変質的な描写と生保業界内部の細かい説明とが相まって、より現実的な恐怖を醸し出している。 絶望感を漂わせつつも、希望を失わないエンディングに、これは単なるホラーじゃないというメッセージを感じさせる。

占星術殺人事件 島田荘司 ISBN:4061833715

頭の体操系のクイズ本によくありそうなトリック。ただ、この本が出版された時期を考えると、こっちがオリジナルなのかもしれない。まぁ、私もセロテープの下りでやっと気づいた程度なんであまり偉そうなことは言えないが。 しかし、タイトルだけ見るとつまん…

ドミノ (角川文庫) 恩田陸

こういうドタバタコメディーは結構好きなんだけど、なんだか全体的に予定調和な感じがしてあまり新しさを感じなかった。もうちょっと気の利いた会話とかがあれば面白かったかも。 それでも、これだけたくさんの登場人物を全部絡めて、ちゃんと収束させるのは…

ミスティック・リバー (ハヤカワ・ミステリ文庫) デニス・ルヘイン

たぶん作者としては、謎解きよりも登場人物の心の動きを書きたかったんだろうし、確かにその点についてはとても読ませる内容だったと思うのだが、いかんせんミステリ部分が面白くない。注意して読んでいれば犯人すぐわかるし。 これで真相がもっと以外だった…

生ける屍の死 (創元推理文庫) 山口雅也

ずいぶんと人を食った話だなこりゃ。主人公は即効で死んじゃって自分で犯人探ししだすし、次から次へと死体が起き上がってうろうろするし。すっとぼけた会話にはつい噴出してしまう。かといってはちゃめちゃな訳じゃなく、ミステリとしてはかなり本格。死体…

暗黒童話 (集英社文庫) 乙一

グロテスクというか気持ち悪いシーンも多々あるんだけど、やっぱり読後に残るのは切ない感じ。ダークなようでいて暖かい。ラストは思わず泣いてしまった。作中作の童話もいい感じ。あまりにも救いがないのがつらいが、犯人が書いた作品ってことになっている…

星を継ぐもの ジェイムズ・P・ホーガン ISBN:448866301X

謎解きでも、これだけスケールが大きいと悩み甲斐あるというもの。SFとしてもミステリとしても読み応えあり。 それにしても宇宙人に会いたい。私が生きているうちに会えるかなぁ。

分身 (集英社文庫) 東野圭吾

もっと大掛かりな話が展開しそうな雰囲気を匂わせておきながら、なんだかこじんまりとしたまま終わってしまったのでちょっと拍子抜けした。

亡国のイージス 福井晴敏 ISBN:4062734931 ISBN:406273494X

まるで意思があるかのように、水面を這うミサイルを作ってしまうのも人間なら、信じた人の為に自分の命を投げ出すのもまた人間。 魂を揺さぶられるような傑作です。

慟哭 貫井徳郎 ISBN:4488425011

途中で落ちがわかってしまったので、残念ながら帯に書いてあるように仰天することはなかったけど、よく練られた硬質な感じの文章は好感度高し。

第四解剖室 スティーヴン・キング ISBN:4102193359

表題作怖すぎ。あまりの怖さに、先を読むのがためらわれる程。(といいつつ、ちゃんと読んだけど。) 先を想像すると鳥肌がぞくぞくって感じで、つい「やめて〜」と言いたくなってしまう。流石はキング。ホラー好きな方にはお奨めです。

幸運の25セント硬貨 スティーヴン・キング ISBN:4102193367

「道路ウイルスは北に向う」みたいな、思わずゾッっとするようなホラー、キングらしくて大好き。 あと、表題作も短いけど印象的でした。

Rommy―越境者の夢 歌野晶午 ISBN:4062637839

じわじわと盛り上がっていって最後にどんでん返しがあるなら驚くかもしれないけど、肝心の事件の方がちっとも面白くないんだもん… いくらメインがそこじゃないにしても、つまらなすぎ。おかげで衝撃のはずのラストも、「ふーん、そうなんだ。」で終わってし…

宝くじをボーリングに例えると…

web

これじゃぁ、当たるわけないよなぁ。いやめったに買わないんだけど。 大西科学-レベル7 http://onisci.com/535.html

風車祭 池上永一 ISBN:4167615029

笑いあり、涙あり、なんだか盛りだくさんで、かなり長い話だけどすごく楽しめた。この人同級生なのにうちなーのことよく知ってるなぁ。(っていうか、私ってば知らなすぎ。) そして、やっぱり人類で一番強いのはオバァだよなぁとつくづく思うのである。

たのしい・わるくち 酒井順子 ISBN:416722805X

「負け犬の遠吠え」がなんだか話題な酒井さんですが、あちらはハードカバーなので、パブリで見つけたこちらを読んでみました。 女の人ってのは大抵見栄っ張りだから、悪口がたのしいなんて普通口が裂けても言わないもんなのに、これだけあからさまに自分のい…