2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

黒い家 (角川ホラー文庫) 貴志祐介

犯人の変質的な描写と生保業界内部の細かい説明とが相まって、より現実的な恐怖を醸し出している。 絶望感を漂わせつつも、希望を失わないエンディングに、これは単なるホラーじゃないというメッセージを感じさせる。

占星術殺人事件 島田荘司 ISBN:4061833715

頭の体操系のクイズ本によくありそうなトリック。ただ、この本が出版された時期を考えると、こっちがオリジナルなのかもしれない。まぁ、私もセロテープの下りでやっと気づいた程度なんであまり偉そうなことは言えないが。 しかし、タイトルだけ見るとつまん…

ドミノ (角川文庫) 恩田陸

こういうドタバタコメディーは結構好きなんだけど、なんだか全体的に予定調和な感じがしてあまり新しさを感じなかった。もうちょっと気の利いた会話とかがあれば面白かったかも。 それでも、これだけたくさんの登場人物を全部絡めて、ちゃんと収束させるのは…

ミスティック・リバー (ハヤカワ・ミステリ文庫) デニス・ルヘイン

たぶん作者としては、謎解きよりも登場人物の心の動きを書きたかったんだろうし、確かにその点についてはとても読ませる内容だったと思うのだが、いかんせんミステリ部分が面白くない。注意して読んでいれば犯人すぐわかるし。 これで真相がもっと以外だった…