2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

終戦のローレライ 福井晴敏

★★★★ 非常に重いテーマであるにもかかわらず、爽快感を感じさせるのは、スピーディな展開と魅力的なキャラクターたちのなせる技か。勧善懲悪ではなく、どちら側のキャラクターも自分の生き方を信じつつも、他者との繋がりを求める脆さを兼ね備えているところ…

血と骨 梁石日

★★★★ 金俊平のあまりにも孤独で破壊的な人物像にはただただ圧倒されるばかり。自分の生き方について、家族について、いやでも考えさせられる。読後も重苦しさが残る。その背景にある在日コリアンの実情も興味深い。同じ日本に居ながら、これだけ離れた社会が…